ぶきような想い



1時間目が終わる頃

ようやく春くんは帰って来た



春くんは男女共に人気者だから教室に戻ってきた瞬間にホッとしたのと同時に
違う緊張感が漂った





それに気づいてか、春くんはみんなに笑顔を見せる











「殴ったから謹慎だってよーっ!
退学じゃないだけましだったけどな」











よかった…のか??











「どれくらいの謹慎なんだ??」









そうクラスの男子の一人が春くんに問いかける











「うーんと…1週間!」





「意外と短かったな!よかったなー!」











その男子の言葉をきっかけにみんなホッと息をついて安心モードに入る











「春くん…」





「お、夏歩!どうした?」





「ごめんなさい私のせいで…」











私が深々と頭を下げると
春くんはヘラっと笑う











「いいんだって!
シオンは不器用だから俺がフォローしなくちゃもやもやがスッキリしないからな」





「ほ、本当にごめんね…
ありがとう」











春くんって本当に正義感が強いんだろうな…




いい人すぎるよ





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