ぶきような想い




後少しで除夜の鐘が鳴る



とりあえず人気のない神社の裏に回ると
人気のないはずが人の気配がした











「な、なに…」











除夜の鐘を聞くには結構ここは穴場だからここがいいんだけどなぁ…



なんて思いながら人の気配がしたほうを見ると




いやーな予感はよく当たるのもで…


シオンとアンジュリナさんがいた






私が顔だけのぞかせているのにシオンは気付いたようで、チラッと目が合う











「シオ…っ!?」











呼びかけようとした瞬間
シオンは私に向かって微笑んだ後、アンジュリナさんにキスをした






何を今更驚くか…って言いたいとこだけど

今まで見てきたキスは全部アンジュリナさんからだったから…


シオンからしたのはかなりショック…







もう彼女じゃないからショック受ける資格もないんだけどさ











「シオン?スキ?」





「はい、好きですよ」











誰だよ。そんな丁寧な言葉使って



なんで好きなんて…







シオンは前に言ってた

本当に好きな人じゃないと自分からキスしない
好きなんて言わないって





これはもう…だめかも…





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