ぶきような想い
逃げたいのに逃げ出せない
全く体が言うこと聞いてくれないんだもん
見たくない見たくない見たくない。
もう二人のキスなんて見たくない!!!
「シオン?けっこんしてくださるわよね?」
「もちろん、喜んで」
聞きたくない聞きたくない聞きたくない!
やだよ…嫌なのになんで動かないの!?
お願い…もうやめて…
私がその場にうずくまると、アンジュリナさんがハッと気付いたように私の方を見た
「ナツホさん!どうしたんですか?ここで」
「なんだよお前、いたなら居るって言えよ」
目、合ったのに
知ってたくせに
シオンのばか。
「な、なんでもないですよ!
し、シオンと…な、仲良くしてあげてくださいね♪」
アンジュリナさんに思わずそう言ってしまってから後悔…
思ってることと反対のことばっかり言ってるな
もっと素直になれたら…
「あ、アリガトウございます」
「い、いえ!で、ではっ!」
私が走り出したと同時に除夜の鐘が鳴り出した
こんな新年の迎え方ってないよ…