ぶきような想い
正直いつになったら一人前なのか
いつまた再会できるのか…
そしてシオンが心変わりしないか…とか
本当にその条件は不安しかない条件だ
でも多分あえて
シオン父はこれにしたんだと思う
「会社の跡取りを支える妻は
それくらいの愛がなければできないということだ」
やっぱり…
シオンは心配そうに私を見つめてくる
けどいつだって私の答えなんてひとつだけ
「わかりました
絶対にいつまでもシオンを待っています」
「そうか。
嫌になったならばいつでも連絡していいからな
その時はもう二度とチャンスなどないが」
「はい」
私がはっきりとそう言うと
横のシオンがふっと笑ったのが見えた
「上等だ
つまり明後日が夏歩と会うのが最後なんだな?」
「そういうことだ」
明後日までが幸せな時なんだ
きっとそれからは想像もつかないくらい
きつい戦いになると思う
でも私は絶対に負けない
負けたくない
シオンも同じ気持ちのようで
自信に満ちた表情をしている
「じゃ、らぶらぶしてくるよ」
そう言ってシオンは私の手を引いて
シオン父の部屋を出た