ぶきような想い




「中原くんは何部だっけ?」











私が話しかけると中原くんは驚いたような顔になる











「え?あ、サッカー
一応特待で…」





「そうなんだーっ!すごいね♪」





「いや…椎名さんも陸上の特待でしょ」





「そうだけどサッカーとは別だよ〜っ♪」





「いや…そんなこと…」











なんだかサッカーの特待生ってもっと俺様な感じかと思ったら
むしろすごく控えめな人だな…



もっと自己主張しても良さそうなくらい











「まさか椎名さんが話しかけてくるとは思わなかった」





「え?なんで??」











もしかして私のこと嫌いとか!?



避けてたのに気づいてないとかありえねー
みたいな感じのやつ!?





私が恐る恐る見ると綺麗に微笑んでいた











「なんかもっとツン!ってしてて
蒼山くん以外の男子とは喋らない!って感じかと思ってたから」





「うわぁ〜印象悪いなーっ」











思わず苦笑いになってしまう



そんな私を見て慌てて中原くんは手をあわあわとさせる











「でも話すとしゃべりやすいって今気づきました!!」





「あ、そう?ありがとーっ♪」











素直な人だな





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