ぶきような想い
「中原くん場所、変えよう?」
「あ〜…うん」
きっと何かを察したのだろう
すんなりと人気のないところについてきてくれる
きっと傷つける
それでもちゃんと言わなくちゃ…
「好きって言ってくれてありがとう
でも私はやっぱりシオンが好きだから…
シオンじゃないとダメだから…
だからごめんなさい」
精一杯の気持ちを込めてごめんと言う
中原くんは微笑んだままで頷く
「わかった
最後まで誠実でいてくれてありがとう
椎名さんのそんなとこが好きだよ」
「ありがとう」
誠実…かぁ
それを取り戻してくれたみんなに感謝しなくちゃね
「これからも友達としてよろしく」
「うん!よろしく!」
きっと私に先に行って欲しいよね…
私は振り向きもせずにその場を後にした