ぶきような想い
「卒業したくないなぁ」
ボソっと私がつぶやくと二人とも頷いてくれる
「シオンも一緒に卒業したかったなぁ」
これは本音
本当はずっと一緒で卒業したかった
でもそんなこと言えた立場じゃないし
「夏歩ちゃん、詩音も一緒にシオンくんが帰ってくるの待ってるからね?
一人じゃないからね♪」
「うん…そうだよね」
一人じゃない…
確かにそうだよね
親友の春くんだって悲しいに決まってる
まぁ連絡とってるみたいだけど
瑛太くんも美香もことちゃんも悲しいよね
大切な仲間だったんだもんね
「いつ帰ってくるのかなぁ…」
「きっとすぐ帰ってきてくれるよ」
「そう…だよね」
ああ見えてシオンは頭もいいし容量もいいから
きっとすぐ認めてもらえるよね
「明日の卒業式楽しもうね♪」
「そうね」
それから3人の分かれ道のところで名残惜しくて何時間か話し込んでしまった