ぶきような想い
行事の付き物
形の無いキス
あれからまた月日が経ち
8月
体育祭を間近に控えています
特に何もしないんだけどね?
雰囲気が体育祭モードってだけ
この高校は基本テキトーだからぶっつけ本番上等みたいな感じ
そっちの方が都合がいい
体育祭の練習なんてだるいし…
さぼる人多いから
「おい夏歩!暇か?」
私がぼーっとみんなの練習を見ているとシオンが話しかけてきた
「え?暇だよ?」
「ちょっと付き合え」
「拒否権は?」
「あると思ってんならついて来なきゃいい」
ついて行きますとも
好きな人に言われたら拒否権のレベルじゃないすから
「ほんとお前は俺にベタ惚れだな」
そんないたずらっぽく笑われたら何も言えないじゃない…
そして自分で言うなよほんとにもう…
「そうですよ〜
いい加減振り向いてくれないと悲しいよ?」
これ結構本音
でもシオンはそうは捉えてくれないのよねぇ
「まだまだに決まってんだろ!
俺を振り向かせたかったらもっと頑張れよ」
「言われなくとも頑張りますよーっだ!!」
…と歩きながら話しているとシオンが急に立ち止まったからぶつかってしまう
「ちょっ!立ち止まんないでよっうっ…」
シオンに口を塞がれたことでもごもごなる
苦しい苦しい!!