ぶきような想い



あーぁ…飛び出してきちゃった…




なんでこんなことになるのかな?


素直じゃない自分もこんな変な家族も
上手くいかないことばっかりで嫌になる



このままどこか遠くに行ってしまいたい…





私が夜道をとぼとぼ歩いていると
すごく大きないかにも高価そうな車が私の横に止まった










「お前何やってんだよ!」










車の中からはすごく怒ったような顔をしたシオン




す、凄い車に乗ってますね!!










「何って…家出よ?」





「こんな時間にばかか!!
少しは警戒しろよ!」










なんでそんなに怒るの!?

意味わかんない!!




こっちだって家出なんてしたくなかったよ!!










「別にシオンに関係ない!!
私がどこで何をしようがね!!」










私がそうやって叫ぶとシオンは意外と冷静に
だけどすごく低い声で話す










「関係あるっつの
散々好きって言っといてなんだよそれ
いいから乗れ!」










そう言うと強引に車の中に引き入れてくる










「おろして!!
私は家に帰らないからね!!」





「うっさい!!!
いいから黙って乗ってろ!!」










はい。乗っておきます



みんなわかんないかもしれないけどね?


ものすごく怖い顔だったからね?

ものすごく低い声だったからね?

これで怒られたからね?



もう涙目だよ




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