ぶきような想い
車の中ではずっと無言で…
おそらくお手伝いさんかメイドさんと思われる人がシオンの家に着き、ドアをあけてくれる
「ありがとうございます」
メイドさん?にお礼を言って降りるとシオンは私の手を無言で取りスタスタと歩き出す
「な、なによ!
なんでシオンの家になんかっ!」
「行くとこねぇならとりあえず泊れ
部屋なら腐るほど余ってるし
両親もいねぇよ」
そう言われれば…
言葉では表せないくらい広いお家
門もあり、一つ一つが凝って出来ている
部屋の数も尋常じゃないくらいあって
改めてシオンは坊っちゃんなんだなって思うと余計に悲しくなってくる
「そんなのいいよ
公園で一夜くらい過ごせるから」
「そんな危ないことさせねーよ」
「でもっ!」
私がまだ反抗しようと言うとシオンから無言で睨まれた
怖いわ
ものすんごーーーっっく怖いわ!!
え、ちょっと待って
よく考えたらシオンの家に泊まるって!!
結構大胆じゃない!?
部屋は違えど…
いやいやいやいや!!
むりだよ!心臓止まるよ!!