ぶきような想い
一人でパニックになってたらいつの間にか部屋に連れて来られていた
広いっ
一つ一つが大きすぎておかしくなりそうっ
「ここでいいだろ?
俺隣の部屋にいるから」
「えっ!あ、うん!」
どうしよう
隣の部屋でシオンが寝てるだってっ!!
やばいんです。
私の心臓止まりそうなんです
とか思ってたらシオンは今までにないくらい優しい顔をした
「何があったかは聞かない方がいいだろ?
でもな、夜に家出するなら俺に言え
いや、何かあったら俺に言え。わかったか?」
なによそれ…
シオンの優しさが今は心に染み渡り何だか苦しくなる
「あ、ありがとうっ…」
お礼の言葉を口にすると頑張って止めていた涙が次々に溢れ出す
止まって!
涙止まってよっ
シオンが困るじゃん
「なんでも一人で抱えるな」
そう言って頭を撫でてくれるシオン
そんなことされたら余計泣いちゃうよ
こんな時には優しいんだから…
「泣きたいなら泣け!
今だけは許してやるから」
どこまでも上から目線なんだよね
でもなんだかそんなシオンに笑えてきた
「ばか」
本当にばか
このドSばか。
ますます惚れちゃうじゃんか!!