ぶきような想い

「美香、何か怒ってる？」











やばいやばいっ！

思い切って聞いちゃったよ！！




美香の顔怖いよっ！！



ことちゃんなんて心配そうに私達を見てるだけだから…










「別に、いつまでもそのつもりなのかと思って苛立っただけ」










あぁ…私の事ね



シオンが好きな人いるって事を美香達に言った時も美香すこし怒っちゃったもんなぁ





ん〜…










「だって…好きな人私じゃないのにこれ以上頑張るなんて無理だよ」










逃げてるだけだってわかってる



それでも無理だよ











「まぁあんたが諦めたところで私達は困らないけどね？
それでも私はずっと夏歩とシオンくんを応援してたんだよ」











美香…











「だから好きな人がいるのは今までもこれからも変わらないんでしょ？
それだったらそれを知ってるか知ってないかの違いじゃん」











美香は相変わらず強い口調のまま続ける











「だったら関係なくない？
そんな好きな人よりこいつがいいって思って選んでもらえるように努力するのは変わらないんじゃないの？」











なるほど…


確かに美香が言いたい事はよくわかる










「つらいかもしれないけど諦めて何もしないで後悔したほうが辛いと思う
逃げてるってわかってるなら変えなよ」










そっか…逃げてても状況は変わらないもんね





好きな人がいたのは前からってことは


今までと何のハンデもないってことか