鬼課長とのお見合いで(新たに9月15日に修正済み)
少しぐらい期待してもいいわよね……?
私は、そう思いながら胸が躍った。
少し歩いた所にショッピングモールが見えてきた。
この中にある映画館で映画を観る予定だ。
「どの映画を観るか考えてきたか?」
「は、はい。この監督さんが好きで
ぜひ課長と観たいなぁと思いまして。
今話題になっているんですよ!」
「あぁ話題になったやつだな。
そうか…なら観てみるだけは、あるな。
ちょっと待ってろ。チケットを買ってくるから」
「は、はい」
課長がチケットを買いに行く間、隅っこで待っていた。
いよいよ…課長と映画を観れる。
そう思うと余計に鼓動が高鳴ってしまった。
しばらくすると課長がチケットを買って戻ってきた。
「待たせたな。次の上映まで
まだ時間があるから近くを見て回るか?」
「そうですね。近くなら安心ですし」
そう言って2人で回る事になった。
モールの中を2人で回るなんて不思議な感覚だ。
まるで、本物の恋人同士みたい。
せっかくだから何をみようかと探していると課長が何か見ていた。
何を見ているのかしら?
目線の先を見るとスポーツ用品店だった。
そっか……。課長トレーニングが趣味だものね。
「せっかくだからスポーツ用品店でも見ませんか?」
「えっ?いや……でも君は、つまらないだろ?」
「いえ、どんな商品があるか興味がありますし平気です」
私から誘ってみた。課長が、どんな商品が好みなのか気になるし
少し遠慮気味だったが恥ずかしそうに承諾してくれた。
2人でスポーツ用品店の中を見て回ると課長は、
目をキラキラさせて新商品の物をチェックしている。
「あ、これは…また新しい機能だな。
こっちは、どんな機能が……?」