桜と散る恋
というわけで、着物を見て、あんみつを
食べて、お団子も食べて、川岸ですこしふざけて……
気付けば日も暮れていた。
「斎藤さん、今日1日、すごく楽しかったです!ありがとうございました!」
「それはよかった。非番の日ぐらいは俺も面倒は見てやれるから、何かあったら言うといい。」
「ありがとうございます!」
「…では、帰るとしよう。」
「はい!」
そのまま二人で歩いていると、彼が急に足を止めた。
「しっ…俺の後ろに隠れろ。」
「えっ……」
「流石は新選組三番隊組長ってだけあって、お気づきになるのがお早いですわねぇ、斎藤さん。」