桜と散る恋

それからどうやってここにたどり着いたかはほとんど記憶にない。


ふらふらとした足取りで、京をさまよった。




あれからなにも食べていないし、

もはやここが何処かもわからない。


だから、家に帰ることもないだろう。


帰ったところで頼る人はいない。




多分私はそろそろ死ぬだろう。



辻斬りに殺されるか、飢え死にするかだ。
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