桜と散る恋
私は、彼に案内してもらって局長室を訪れる。
「…失礼します。」
「おお、この前斎藤くんが連れてきた女子か!体調はどうだね?」
壬生狼のトップだから、そうとう怖い人なのだろうとドキドキしたが、中に入ってみると彼はとても暖かい雰囲気を持っていた。
てか、彼は斎藤さんと言うのか…
「1つ、お願いがあります。」
私は女中となりたい主旨を伝えた。
「そうか。良いだろう。だが、女中となるからには辛い仕事も多いはずだ。しかもこんな男所帯で…」
「いや、働かせてくださるだけでありがたいです!」
「元気のいい女子だなぁ……そうだ、まだ君の名前を聞いてないない。名はなんという?」
「篠宮桜です!」