意地悪なキミの好きな人
「だって、美術室に戻ってきたとき、顔暗かったもん…っ!」
「あー、それ、部活休んでおばあちゃんの家行くのが嫌だっただけよ。
あ、そうそう、おばあちゃんに柿をたくさんもらったからおすそ分けするね。」
えー…なにそれ。真美ちゃんったら、それであんなに落ち込んでたの?
なんか心配して損した…。
「柿…ありがとう……」
でも柿は嬉しいから良しとしよう。
「ううん、今度届けに行くね。じゃ。」
「うん、バイバイ。」
私は電話を切ってからお母さんに真美ちゃんが柿をくれることを話しに行った。