意地悪なキミの好きな人
先輩の気持ち
【如月 一馬side】
「くっそ……」
俺は今自分の部屋でうなだれてる。
今日の部活後、野原を待っていたけどなかなか来なくて、
心配になり、美術室の方に足を進ませたら、
『困ります……』
野原の声が聞こえた。
走って美術室に行くと、野原は山原に抱きしめられていた。
なにやってんだよ。ソイツは俺のなんだけど。
山原を追い払い、野原と2人になる。
……なにコイツ、泣いてんじゃん。山原絶対ゆるさねぇ。
てか、涙目……可愛すぎんだろ。
気づいたら抱きしめていて、
『好きだ。』
そう言っていた。