意地悪なキミの好きな人
……なにあれ。可愛すぎる。反則だ。
ガラッと教室のドアを開けると女子たちのうるさい声。
「如月くん、おはよぉ!」
「きゃっ、おはよっ!」
朝からうるせーんだよ。
特に返事をせずに自分の席に行く。
「今日もモテモテだなぁ。」
そう言うこいつは幼なじみの酒井 悠人。
「るせーな。迷惑なだけだ。」
「でも羨ましいぜ。」
コイツはバカだけどモテる。バカだけどな。
「それより、美桜ちゃんとはどーなの?」
実は俺、こいつに恋愛相談していたりする。
「登校中、いじめてきた。」
ボソリというと悠人はバンッと机を叩いた。