意地悪なキミの好きな人
「俺もう腹減って死にそう。奢ってやるからもう行くぞ。」
「っ、先輩大好きっ!」
だよね、もう帰るとかじゃないよね。よかった。先輩はきちんとわかっていた。
「そんなに奢られたいのかよ……」
先輩はそう言って苦笑する。
……いや、そういうわけじゃないんだけどね。
そう思いながら美術館近くのファーストフード店に行く。
奢ってくれる、という先輩に無理やりお金を渡し、食べる。
腹減って死にそう、と言った先輩は割と食べなくて少し驚いた。
そして少し休憩したらまた外に出る。