意地悪なキミの好きな人
「ん、楽しかったよ。」
「ふ、2人は……付き合ってたりしてるの?」
ここぞとばかりに聞く。
「付き合ってないよ。なんで?」
付き合ってないことに、まずは安堵のため息。
「えっと、今日友達がお姉ちゃんたちをみて手を繋いでたとか言ってたから…」
友達が、というところを強調して言う。
「あぁ、手は繋いでたわよ。人多かったからね。
それにしても、如月くんったら顔が赤くて可愛かったわぁ……」
か、顔が赤い……まぁ、好きな人と手繋いだりしてるんだもん。
そりゃ赤くなるよね。
やっぱ先輩はお姉ちゃんのことが好きなんだ……。
ハァ、とため息をついて席を立ち、部屋に行く。