意地悪なキミの好きな人
「俺も好きだよ、美桜。」
名前で呼ばれ、ドキッとする。
「先輩……今…」
「え?だって付き合ってるのに名字っておかしいかなって。」
ニコリと笑う先輩。
最初はお姉ちゃんのことが好きだった先輩。
「俺のことも名前で呼んでよ、美桜。」
「かっ、かいと、先輩…っ」
そんな先輩が好きだった私。
「よくできました。」
だけど今、そうやって見せてくれる笑顔は私に向けられている。
「美桜、好きだよ。」
意地悪だけど優しい先輩が私は、
「私も好きですっ!」
大好きだ。
【END】