意地悪なキミの好きな人
そして部活の時間ーー
今日から先輩にアピールするって決めたんだ。頑張らないと。
1人意気込む。
「せ、先輩っ……!」
美術室に入ってきた先輩に声をかける。
「ん?どうした?」
鞄を机におきながらそう返される。
「あの……えっと……」
どうしよう、話す内容決めてなかった。
「えっと、その……」
「なんだよ、早くしろよ。」
はい、おっしゃる通りです。
でもなんて言ったらいいか……。
アピール、アピール……
「せっ、先輩はお姉ちゃんが好きなんですかっ?」
口から出まかせにそう聞くと先輩は顔を赤らめて私の腕をつかんだ。
「ちょっとこい。」
そう言われ、腕をつかまれたまま移動させられる。
途中、先輩は顧問に会うと少し遅れると言っていた。