意地悪なキミの好きな人
「あの、先輩……?」
空き教室に連れてこられ、扉を閉める先輩。
「俺、美咲先輩が好きなように見える?」
口元を押さえながらそう聞く先輩。
「はい、誰が見てもそう思います…」
ボソリとそう答えると先輩はヘナヘナと座り込んだ。
「マジかよ……。みんなにバレてたのかよ……」
バレてた、という事は好きだってこと。
「じゃあ本当にお姉ちゃんのことが好きなんですか……?」
聞きたくない答え。わかりきってるし。だけど聞かなきゃ何も変わらない。
「あぁ、好きだよ……」