意地悪なキミの好きな人




正直、イケメンとか、興味なかった私は先輩はどうでもよかった。


ただ、先輩の絵が好きだった。



だけど、どんどん関わっていくうちに先輩の意地悪なところや、優しいところ、いろんな面が見えてきた。



そしたらいつの間にか好きになっていたのだ。



初めてだった。こんな気持ちになったのは。



私の初恋。



嬉しかった。好きな人ができるなんて思ってなかった。



だけど私はそれと同時に、



『如月くん、そういえば好きな人いるんだよね。残念〜。』



部活中、私の後ろの席でコソコソと話をする女の先輩たち。



『そうなの?ってか、知ってるし。
分かりやすすぎじゃん。』



聞きたくない。先輩の好きな人なんて。
私じゃないのは確実だし、

心当たりがあった。



先輩がいつも愛おしそうに見つめる人。



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