意地悪なキミの好きな人
「あれ、如月は?」
美術室に行くとそう聞いてくる顧問の先生。
「もうすぐ、くると思います。」
そう言ってキャンバスを用意し始める。
しばらくすると先輩は戻ってきた。
ここの美術部は席が自由。
だから私から離れて座るかな、と思っていたらまさかの隣に椅子を用意した。
「隣いい?てか、いいよね?」
ニヤリと笑ってそう聞く先輩。
「っ、いいですけど……」
プイと顔を背けると先輩はクスッと笑った。