意地悪なキミの好きな人
お姉ちゃんの好きな人
それからしばらくがたった。
私と先輩との関係性は相変わらずで、
先輩とお姉ちゃんの距離も相変わらずだった。
今日は部活がないからつまんないな…。
家に帰り、そう思う。
先輩とは会えなかったし…。
私と先輩はどーせ、部活仲間ってだけですよーだ。
心の中でいじけているとお姉ちゃんが真っ赤な顔をして家に帰ってきた。
「たっ、ただいまっ!」
「おかえりー。それよりお姉ちゃん、顔
赤いけど走ったの?」
するとお姉ちゃんは首を横に振って私に抱きついた。
「美桜っ、どうしよぉ…!」
「どっ、どうしたの…?」
いつも穏やかで冷静なお姉ちゃんがこんなに戸惑ってる。
何があったんだろう……。