悲劇の姫〜海賊になった少女〜

「はい」

アンナは微笑むと文句ひとつ言わずにドレスを着せてくれた


「…どうかしら」


「コーデリア様にしては、落ち着いたものをお選びになったのですね」


部屋に入ってきたばあやは、私をみて何度も頷いていた


「そうね、昔の私だったら迷わずあれを選んだわ」


並べられているドレスのなかで、一番華やかな淡い桃色のドレス


「さあ、国王陛下がお待ちでございます」


アンナがそう言って、私の着ていたドレスを捨てようとしていた


「やめて!!」
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