悲劇の姫〜海賊になった少女〜
2 望まぬ結婚
私の15の誕生日に結婚した。
「バーナードさま…、お願いいたします…」
「さまなどつけなくていい。コーデリア。」
バーナードさまはそう言って、私にキスをした。
驚いて固まっていると、扉があいた。
「コーデリアさまの側近になります、トリスタンです。」
トリスタンと名乗る黒髪の男は私に頭を下げた。
「コーデリア、トリスタンは街に住む普通の青年だが、
剣術が認められてここにいる。
言葉遣いなどは、多めにみてあげてくれ」
バーナードさまは国の仕事があるから…
最後にそう言って部屋から出ていった。