悲劇の姫〜海賊になった少女〜
「入国拒否なんて出来るわけないわ?私を誰だと思ってるの?」
また扉があいた
「ユリジュス様、馬車の用意が……トレニア様お帰りください」
カウイが笑顔を崩さずに言った
「二人して馬鹿にしないでよ!!良い?そこの女。
私の名前はトレニア・カーペンター、そこら辺の国の姫とは大違いなんだから!」
凄い形相で自己紹介をするトレニアにつづいて私もたちあがった
「トレニアさん、よろしくおねがいします。
私の名前はコーデリア・アルジオン、アルジオン王国八代目王女です」
「ア、アルジオン王国……?」
彼女が驚くのも無理はない
私の国アルジオンは世界五大強国の一つであり、様々な資源で潤っている
それに比べてカーペンター王国は砂漠の国で、石油くらいしか資源はない