悲劇の姫〜海賊になった少女〜
3 もう、戻れない
「コーデリアさま、朝ですよ」
「今起きるわ…」
慣れないその環境。
お城で仲良くしてくれる人は誰一人としていない。
唯一の話し相手はトリスタンだけ…
「さあ、朝食の時間はおしまいですよ。
このドレスに。」
数人の侍女に取り囲まれ、乱暴に着替えさせられる。
「コーデリアさま、素敵ですわ!」
「流石、バーナードさまのお后!」
「素晴らしいですわね!」
棒読みの声に、適当に笑ってすませた。