悲劇の姫〜海賊になった少女〜

「…そんなことをされるくらいなら、
トリスタン!護身用の剣をちょうだい!」


「はい」


トリスタンから静かに渡されたそれは銀色に光り輝いていた。


腰まである少し波打ち気味の長い赤毛に、刃先を当て思いきり切り落とした。


「…コーデリアさま!!なぜそのような…」



「私にはもう帰るところはないわ…
あなたにも分かっているはずよ。」




「…コーデリアさま、これを。」


トリスタンの手から渡されたのは男性用の服だった。


「…ありがとう」

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