悲劇の姫〜海賊になった少女〜


「お目覚めか。」


目を開けたときにみえたのは、多くの男たち、それに隣にはトリスタン。


「ここは…?」


「海賊市だ。」


本で読んだことのある言葉に、私は絶望した。


「ここにいるのは、みな海賊。奴隷のように扱うためにお前らを買取るやつらだ。」



「うそ…。」


私は椅子から立ち上がった。
それに続き、トリスタンも立ち上がる。


「俺の名前はトリスタンだ。
そして、隣のこいつは、弟のワイアットだ。」


……トリスタン


「兄貴に紹介してもらった通り、俺の名前はワイアットだ!
色が白くて、女みたいに細いからって
馬鹿にすんなよ!!」
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