悲劇の姫〜海賊になった少女〜
7 嫌な奴
いつもと変わらない朝。
いつものように起こされて、
いつものようにからかわれている……だけ?
「名前は?」
「ワイアットだけど?
変なこと言ってねえで早く出ていってくれよ。」
「……そうか、今日の夜出かけるからお前もついて来い。」
「ん?分かった。でもどこ行くんだ?」
「パーティーとだけ言っとく。」
「行かねえよ。服がない。」
「クローゼットの中から好きなのを選べ。じゃ、また夜な?」