悲劇の姫〜海賊になった少女〜
『アルジオンへようこそ』
小さな看板に書かれたその文字に
私は言葉を失った。
「アルジオン…?どういうこと!?トリスタン!!」
「コーデリア様、船長から…これを。」
ガイアから受け取ったメモを私の手に握らせた。
「今日はアルジオン王国、
オーガスト王子の誕生を祝う舞踏会です!
正装で仮面をつけて参加しましょう………?
…今日はオーガストの誕生日だったの?」
トリスタンは黙って頷いた。
「その鞄は…?」
「コーデリア様が……、女性に戻られるためのモノです…。」