悲劇の姫〜海賊になった少女〜

男性用の衣服の上からドレスを着た。


鞄の中に入っていたのは胸元の開いているドレスではなかった。



……あの人は、全て分かっていたのね


女性だということも

私がこの国の王女だということも。




「ねえ、トリスタン…
舞踏会が終わったら、また船を探しましょう?」


私にはもう…帰るところはないから。

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