誰かがいない
第3章 : 誰かがいない


『あら日和ちゃんじゃな〜い!朝早くから学校?気を付けてね〜』

『は〜い行ってきます。』


杉沢さんちの奥さんだ。
日和は長話に付き合わされるのが嫌だったから急いでその場を去ろうとした。



…が、杉沢さんちの奥さんはしつこく日和に話し掛けてくる。




『最近お父さんあまり見掛けないけど元気〜?』

『えっ…あ、はい元気です…』

『いいわね〜こんな可愛い娘さんがいて。うちの子なんて全く言うこと聞かないから〜いやになっちゃうわ〜(笑)』

『…あはは(笑)』

『あっ、もうすぐ夏休みじゃな〜い?家族5人揃って出掛けたりとかするの?』

『…えっ……予定は無いですけど…行けたらいいですね…あはは(笑)』





日和は杉沢さんちの奥さんの発言に何か奇妙な物を感じた。



なぜなら、

東条家は6人家族━━━…









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