誰かがいない



そこには白骨化した兄らしき姿と、父、母、姉……4人が体育座りをさせられた状態で収納されていた━━━━…



日和は恐怖で声も出なかった。



『なっ…な…』

『なんで?って?(笑)』


日向は不気味な笑みを浮かべて言った。







『気付かなければ、みんなこんなことにはならなかったのに…“生きた家族”でいられたのに…』

『……みんな…みんな…あんたが一人で……?……』

『そうだよ。あの3年前の事件の直後…この家族は5人になったんだ。』

『…えっ……?』









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