だから俺と、付き合ってください。
「あ……」
目が、合った。
その途端に清瀬くんの大きな目が細くなって、いつもと変わらない明るい笑顔になる。
『ふ、じ、た』
口パクで私の名前を呼んだ彼。
ドキッとした胸の動きを誤魔化すように「前、前」とゆびをさした。
前に向き直った清瀬くんに、そっと胸をなでおろす。
もう……なんなのよ……。
ザワザワしてる体育館。
合同だなんて、去年の球技大会以来だから、みんな浮き足立ってるんだ。
めったにないもんね。
他のクラスと体育だなんて。
「それでは、競技ごとに集まって練習をはじめてください」