だから俺と、付き合ってください。
先生の呼びかけに、みんながそれぞれ散り散りに集まる。
バスケかぁ……。
中学生の時もクラスマッチとかあったけど、散々迷惑かけたなぁ。
あんな重いボールどうやってあの小さなゴールに入れるっていうの。
ムリ!絶対ムリ!
去年の球技大会も苦労したけど、
今年も、できるだけ目立たないようにしなくちゃ……!
「よぉーし!1組、やるなら優勝を目指すよ!」
「おー!」
ユカが先陣を切って女子のバスケ組をまとめている。
……すごいなぁ、ユカは。
リーダーシップもあって、運動神経も良くて。
おまけに可愛いし、愛嬌あるし……。
清瀬くんが好きになるのも、うなずける。
「わ、なんだよ、お前バスケなの?」
「そぉーですけどぉ」
「手加減しろよ?」
ユカにそう話しかけているのは、清瀬くんだった。
……清瀬くんもバスケなんだ。
清瀬くんが脇に抱えるようにして持っているのはバスケットボール。
「手加減なんてするわけないじゃん!」
「卑怯者〜!」
……笑いあってる二人はすごく画になる。
仲良しだし、雰囲気似てるし、やっぱりお似合いだなぁ。