だから俺と、付き合ってください。
ーードキドキ……。
胸が、ドキドキしている。
夕陽に照らされた清瀬くんのこと、真っ直ぐに見れないや。
だからかな。
ボールを一生懸命に目で追いかけた。
心の中にできた"もの"を必死で隠すように。
見て、見ぬふりをするように。
「藤田フツーにすげーじゃん!」
何度も何度もパスを繰り返し行ううちにだんだんと慣れて来たみたい。
清瀬くんに褒められて、なんだか照れてしまう。
そして、こうして練習している時間が楽しくて仕方ない。
ドキドキして、ワクワクして。
清瀬くんのこと真っ直ぐ見られないくせに、ずっとこのまま一緒にいたい。