だから俺と、付き合ってください。
想像すると胸がキュッとした。
「綾乃」
「はい?」
「俺も球技大会頑張るから」
「うん……?」
「ちゃん見ててくれ」
修二、先輩……。
コクッとうなずくと、ニコッと先輩が笑って。先輩たちグループが教室の方に戻って行った。
「先輩、やっぱりまだ綾乃に未練あるんだね」
「……うん」
ユカの言葉に、小さく呟く。
諦めないって、言ってたし……。
それは間違いないんじゃないかと思う。
私のことを見つけて話しかけてくれたし。
まるで、付き合う前みたいだ。
私の気持ちが離れる前に先輩が私のことちゃんと見ててくれたら……なんて思ったらワガママかな。