だから俺と、付き合ってください。



「な、なんでもないよ……!」



はてなマークを浮かべた清瀬くんが私の顔を覗くもんだから、落ち着かなくて。


あぁ、ドキドキした……。


ううん。今もしたまま……。



「そう? あっ、明日だな、球技大会!」


「う、うん! そうだねっ!」


「なに? 不安だから怖い顔してたとか?」


「えっ?」



そんなに怖い顔してたの、私。



「藤田なら大丈夫だよ! たっくさん練習したし」


「うん」



そうじゃないんだけど。


清瀬くんが女の子に囲まれてて妬ましくなったとか。


清瀬くんのラブレター拾った時のことを思い出していたとか。


そんなこと言えないし。



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