だから俺と、付き合ってください。
10*清瀬くんが……好き
そして迎えた球技大会当日。
いつものように制服に着替えて、お母さんのスクランブルエッグを食べて家を出た。
みんなの足を引っ張らないようにがんばらなくっちゃ!
「おはよう、藤田!」
「おはよう」
時間通りに来た電車に乗り込むと、まぶしい笑顔の清瀬くんがいて、思わず笑顔になる。
ここ最近はまた清瀬くんと同じ時間の電車に乗るようにした。
一時期は気まずくて避けてた時もあったけど。
やっぱり、その……会いたいし。
「あ、今日髪の毛結んでるだぁ!」
「えっ……うんっ」
そう。
普段は胸元まである髪の毛はそのままにしてあるんだけど、今日は一日球技大会だし、ポニーテールにしたんだ。
気づいてくれたんだ……。
嬉しい。
清瀬くんってそんな女の子の変化とかうとそうなのに。
気づいてくれたことが、嬉しい。
「似合ってる」
「ありがとう」
「かわいいよ?」
「~~っ! あ、ありがとう!!」
わざとらしく、私をからかうように低い声を出してる清瀬くん。
ほら、めちゃくちゃ笑ってるし。
からかわれてる。