だから俺と、付き合ってください。


「ねぇ見てよ綾乃。私ら初っ端から先輩たちとだよ〜!ついてないよね!」


「え、ウソ!」


……うわ、本当だ。


ユカの言葉にトーナメント表を見ると3年生の女子と対戦することになってる。



「マジか。がんばれよ、ふたりとも」


「ほぉー?応援してくれるんだ?」


「うちのクラスとあたったら、そりゃ応援できねーけど」


「なんでよ、応援してよ!」


「なんでだよ!」



清瀬くんとユカ、ふたりの言い合いを聞いてて面白いのに、胸の奥がザワザワしている。


……友達に嫉妬なんかしたくないのに。


でも清瀬くんは、ユカのこと……。


そこまで考えて、頭を振って頭の中の邪念を打ち消す。


ダメダメ!

球技大会に集中しなくっちゃ!


と、その時。



「綾乃、おはよ」


「あっ、先輩……」



後ろから現れた先輩にびっくりする。


い、いきなり現れるんだもん。
驚いた。


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