だから俺と、付き合ってください。
11*ご褒美ちょうだい
「試合終了ーー!」
長いホイッスルが鳴り終わって、
清瀬くんのクラスと先輩のクラスの試合が終わった。
……清瀬くんの活躍もむなしく、先輩たちの勝利だ。
「あんなに向こうを応援されたら勝てないよね」
「うん」
ユカの言葉にうなずく。
女子たちの圧巻の応援でアウェイだった清瀬くんたちのクラス。
ノリに乗った先輩たちの猛攻を防ぐことが出来なかった。
……でも。
「ふっは!負けちったな!」
チームメイトとはしゃぐ清瀬くんは負けたのにあんなにも楽しそう。
キラキラした顔で笑ってて、だからか私も少し笑っちゃう。
どんな時でも、清瀬くんは、清瀬くんだ。
「綾乃」
「先輩」
ユカと立ち尽くしていた私に後ろから声をかけたのは修二先輩。
「応援しに来てくれてサンキューな」
「えっ……?」
あ……。
約束してたから、先輩は私が自分の応援してたと思ってるんだ。
本当は清瀬くんの応援してました、なんてとても言えないな……。
「えっと……」
「本当にこのまま優勝したらどうする?」
どうするって……え!?