だから俺と、付き合ってください。
「先輩ってば積極的だねぇ」
「うん……」
「綾乃は先輩とやり直す気はないの?」
「えっ?」
ユカの言葉に目を見開く。
やり直す……?
先輩と……?
「あんなに好きだったじゃん。やり直せるんじゃないの?」
先輩のことは……確かにすごくすごく大好きだった。
心から好きで。
その想いはずっと続いていくと思ってた。
なのに、今は……なにも想像できないの。
先輩と恋人同士になって、笑いあってる絵図。
デートをしたり、キスをしたり。
なにも、想像がつかない。
考えられない。
「ふーじた!」
「清瀬くん」
「せっかく見ててくれてたのに負けちまったなぁ」
頭をガシガシかきながら笑う清瀬くんに一瞬で胸の中が清瀬くんの色になる。