だから俺と、付き合ってください。



「よろしくお願いします!」



かけ声と共に散り散りにコートに広がっていくチームメイト。


さっきまで不安だったけど、なんか元気湧いて来たかも!


清瀬くんに応援されただけでこんなに変わるなんて、私って単純なやつ。


ふとコートの外を見ると修二先輩の姿も見えた。


……先輩、応援に来てくれたんだ。


もし、清瀬くんが審判の当番じゃなかったとしたら、私の試合を応援しに来てくれたかな。


たとえば、清瀬くんの好きな人がいなかったとしても、私を応援しに来てくれた?


……って、集中しなきゃ!



「ねぇ、藤田さん」


「……?」



突然かけられた声に振り向くと、対戦相手の先輩から声をかけられる。


あ……この先輩。

確か前に修二先輩の部活の応援をしていた時によく見かけていた人だ。



「修二くんと別れたんだよね?」


「そう、ですけど……」



威圧的な先輩の強気な声と目線。


なに……?



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