だから俺と、付き合ってください。



「ふーん?じゃあ修二くんにまとわりつくのやめてくれない?大概目障りなんだけど」


「……!?」



先輩の綺麗な顔とは裏腹に、どこからそんな声が出ているのかわからないような低い声。


一瞬だけ背筋が氷る。



「あっ、修二くぅーん!」



するとまた、甘い声で修二先輩に手を振る目の前の先輩。


なんなのこの人。
そしてなにこの変わりようは。


ーーピーー!


試合が始まるホイッスル。
ジャンプサーブがあって、本格的にみんなが動き出す。


やばい。
先輩に気を取られすぎてた。


慌てて動き出した、その時。



ーードン!



「……っ……」



肩に衝撃が走る。
勢いよく体育館の地面に倒れこんでしまった。

一瞬の出来事。


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