だから俺と、付き合ってください。
ーーピーー!
「ありがとうございましたぁー!」
試合終了を知らせる笛の音。
整列してみんなで一斉に頭をさげる。
……負けた。
私が、足を引っ張ったからだ……。
顔を上げて、私のことを押した先輩を見るとなんだか誇らしげに笑っているように見えて……ムカつく。
心の底からムカつく。
「綾乃〜、負けちゃったね〜」
「ごめんね、ユカぁ。私のせいで」
「えっ?綾乃のせいだなんて誰も思ってないよ?」
ユカの言葉に罪悪感でいっぱいの心が少し軽くなる。
だけど、私がボールを持っていたから相手チームにたくさんボールを奪われた。
精一杯やるつもりだったのに、足を捻挫してしまって、納得のいくプレーができなかった……。